こんにちは、コスモ建設です。いつも記事を見てくださってありがとうございます。
家を買いたいと思ったら、購入金額の予算や住宅ローンの頭金、返済期間、完済するときの年齢は何歳になるかなど、さまざまなことを考えながら購入時期を決めることでしょう。
一般的な家庭において家を買うのにおすすめの時期は、人生で何度か巡ってきます。
その時期を逃さないためには、事前に資金の準備やライフプランニングを整えておく必要があります。
今回は「家を買うなら頭金を貯めてからのほうが良いの?」という不安や「退職時期やライフイベントなどから考えておすすめの購入時期はある?」という疑問にお答えします。
住宅ローンで家を買うなら頭金あり?なし?
家を買うときには多くの方が住宅ローンを組むでしょう。
住宅ローンを組んで買える家の価格は、準備する頭金の金額と住宅ローン借入可能額の合計金額となります。
現在では、頭金ゼロでも住宅ローンを組むことは可能です。
ただし、利息の負担が増えてしまったり、住宅購入の諸費用までローンで賄おうとすると物件価格以上の金額を借りることになってしまったりと、デメリットやリスクもあります。
一般的に、頭金が多いほど借入額を減らすことができるので、月々の返済金額が少なくなり、返済期間も短縮できます。
また、頭金を支払う能力があるとみなされて住宅ローンの審査に通りやすくなることもあり、頭金によるメリットは無視できません。
住宅ローンの審査基準などは「住宅ローン審査に通らない理由とは?審査基準や通らない場合の対処法」もあわせてご覧ください。
ただし、頭金が多い方が良いからといって貯金すべてを頭金に回すのは避けましょう。
万が一の際に使える生活予備費として、普段の生活費の3〜6カ月程度は確保しておくと安心です。
頭金の目安は物件価格の10%〜20%程度。
しかし、家を買いたいときにまとまった金額が必ず用意できるとは限りませんよね。
では、頭金を貯めてから家を買うのと頭金がなくてもすぐに買うのとでは、どちらが良いのでしょうか?
ケースによっても答えは変わりますが、今住んでいる賃貸住宅に家賃が発生している場合は、頭金がなくてもすぐに家を買うほうが費用の合計が安くなることもあります。
また、現在(2023年2月)は住宅ローンを低金利で借りることができますが、将来金利がどう変動するかは誰にもわかりません。
住宅ローンの金利は家が完成して引き渡すときの金利が適用されるため、契約時には低金利でも、完成時にも低金利が続いているとは限りませんよね。
低金利で借りられるときに住宅ローンを組めるという点でも、家を早く買うことにメリットがあるといえるでしょう。
住宅ローンの金利について、種類や返済方法などをさらに詳しく知りたい方は「住宅ローンの金利とは?金利タイプや返済方法の種類をわかりやすく」もご覧ください。
頭金を確保できる資金的な余裕があれば、繰り上げ返済をうまく活用する方法もあります。
繰り上げ返済とは、月々の返済とは別に借入額の一部を返済すること。
繰り上げ返済をすると支払う利息を減らすことができるので、返済総額をおさえることができます。
頭金としてまとまった金額が用意できない場合には、今の家賃や毎月の返済額、支払う利息や金利変動のリスクなどをよく考慮して比較しましょう。
家を買うのはいつがおすすめ?住宅ローンの返済期間から考えよう
年金制度が今後どうなるか不安視されている昨今、定年退職を迎えた後に支払いが残るのはなるべく避けたいものです。
住宅ローンの完済時期や返済期間から家を買うタイミングを検討する方法をご紹介します。
理想の住宅ローン完済時期から逆算する
完済へ向けて「退職金をすべて充てることを想定している」というお話を耳にすることもあります。
しかし、退職金は退職後の余生を豊かにするための貯蓄としてできるだけ残しておくことを考えると、定年までには完済したいというのが理想ではないでしょうか。
あるいは、定年までに完済するのが難しくても、再雇用期間が満了するまでには完済したいという方もいらっしゃるでしょう。
「いつまでには完済する」と完済時期の目標を決めてから逆算して家を買うタイミングを決めることで、余裕をもった生活が可能になります。
退職時期と返済期間を計算する
完済時期の目途と、現在のご自身の年齢を比較すると、組める住宅ローンの上限や返済期間が明確になります。
仮に返済期間を15年程度におさえることができるのであれば、40代夫婦が新築住宅を購入しても退職までに完済できる計算になるでしょう。
ただし、無理のない返済計画を立てるためには、月の支払い額と実際に支払える期間を十分に比較検討してみることが大切です。
たとえば、年利2%で3,000万円の住宅を購入し、元金の35%にあたる1,050万円を年2回ボーナスに割り当て、残りを15年元利均等の月払いローンを組んだとしましょう。
この場合、月の支払いは約125,000円になります。
(諸条件により異なりますのであくまで目安です。)
生活費やもしものときの出費も考慮したうえで、毎月の収入からこの金額を返済していけるのか考えてみましょう。
家を買う時期は住宅ローン以外にライフプラン設計も考えて
家を買う時期を考える際に重要なのはローンの返済期間以外にも、大きな出費があるライフイベントの予定が挙げられます。
まずは現時点でわかる「大きなお金が必要な時期」を書き出してみましょう。
その時期がくる前に十分な蓄えを残せる場合や、ローンの返済額を事前に増額してイベント時に減額することができそうな場合などには、住宅購入を検討しても良いですね。
例を見ながら、ライフプラン設計も考慮して家を買うタイミングを検討する方法についてご紹介していきます。
まずはライフイベントの予定を書き出してみよう
今の時点で予測できるライフイベントのうち、高額な資金が必要な時期を避けて家を購入するのも良いタイミングといえます。
例として、長期ローン商品の1つである「フラット35」の支払いサイクルと、支払いを続けている間に起こるライフイベントを比較してみましょう。
夫35歳、妻33歳、子ども6歳(小1)のご家庭の場合で、子どもの出産や入学、世帯主の転勤の可能性などを書き出してみました。
- 今年:住宅購入。夫婦共働きで、月10万円の返済(ボーナス返済あり)、35年ローン開始
- 3年後:子どもの学校でサークル活動が盛んなため、遠征費の負担や送り迎えによる勤務時間の縮小などで収支のバランスが変わる
- 4年後:送り迎えの回数が増えたので自家用車を購入。維持費や税金の負担も増える
- 5年後:夫の会社は30代で単身赴任を経験する可能性が高く、生活費が分散する
- 6年後:子どもが中学生になり、学費や部活、塾などで経済的な負担が増える
- 9年後:子どもが高校生に。公立、私立のいずれに進学するかでさらに支払いが増えることも。夫の単身赴任が終了したため生活費はまとまるが、各種控除などが変わる
- 12年後:子どもが大学生に。公私学の違いに加えて、自宅通学か一人暮らしかで支度金の違いが出る
- 16年後:子どもが独立し、夫婦だけの世帯に戻る。それぞれ繰り上げ返済を行う。
- 20年後:完済。第二の人生に向け、ゆとりを持った貯蓄を開始する
上記は支出の増えるタイミングが明確で順調に返済できた、と仮定したケースです。
生活していく間に、下記のような予測できないライフイベントが発生する可能性は誰にでもあります。
- 1年後:2人目の子どもを妊娠、出産。妻は時短勤務か休職、退職をすることになり、いずれの選択肢においても収入が減少する可能性が大きい。復職できても保育園などの負担が増え、お金のかかる時期の見直しも必須。
- 15年後:親の介護が始まり、夫婦のいずれかが時短勤務を選択する。親と同居するためのリフォーム費用や介護費の負担が増える
親の介護を予測することは難しいでしょう。
一方、赤ちゃんは授かりものではあるものの、何年以内に出産し、会社に復帰できれば大丈夫、といった目途は立てやすくなります。
ライフイベントから家を買う時期を検討する際に覚えておきたいこと
これらのライフイベントにあわせて、時にローンの組み換えや繰り上げ返済を上手に取り入れていけば、いつ家を購入しても理想的な条件の住宅に出会える可能性は高まります。
ただし、家族の変化や、金利の増減や国の特別施策といった経済の変化にうまく対応するためには、自身の資金や資産に無頓着ではいけません。
ライフプラン設計をする際には、単に本人や家族のライフイベントを把握するだけでは不十分です。
住宅ローンの仕組みの理解や、将来予測していなかった家計の変化に対して臨機応変に対応できる貯蓄、金融商品などの備えを含めて検討するようにしましょう。
単に金利や支払い年数のことだけを考えて繰り上げ返済をすることに必死になったり、ご家族が増えたのにローンの設定はそのままだったりすると返済が負担になることも。
購入におすすめの時期に購入したはずの住宅が、その後の人生にとって足かせになる可能性があります。
若い頃に契約したローンをそのままにし、不必要な金利をただ返済しているケースも見受けられるので、自分のローンの状態や資産状況を定期的に見直すことも大切です。
資金が必要なイベントが近い場合はどうする?
すでに資金が必要なイベントが目前に控えている場合には、新築など高額となる家の購入は少し待ちましょう。
そのイベントが落ち着くまで今は貯蓄しておくか、ローコストの建売住宅や中古物件も視野に入れた住宅選びをするのがおすすめです。
目安としては、数十万円以上を一気に支払う必要があるイベントはなるべく避けること。そうすれば、住宅ローンによる生活の質の低下を最小限に抑えられます。
住宅を購入したあと環境が変化していくという家庭も多いでしょう。
家を買うのに最適な時期を見極めようとするのも大切ですが、それよりもどう運用していくかが重要なカギとなることもある点を忘れないようにしましょう。
この記事のポイント
頭金が十分になくても、条件によっては住宅ローンですぐに家を買ったほうが購入費用の総額が安くなる場合もあります。
今の家賃や毎月の返済額、支払う利息や金利変動のリスクなどをよく考慮して検討しましょう。
家を買う時期を考えるなら、定年までには完済できるように逆算するのがおすすめです。
今から退職するまでの期間で無理なく返済が続けられるなら、今から購入するのを検討してみましょう。
すでに予想されるライフイベントを書き出し、そのうち高額な資金が必要な時期を避けて購入するのも良いタイミングでしょう。
ただし、購入におすすめの時期に購入しても、契約しているローンに無頓着では損をすることも。
逆に購入適正時期から外れてしまっても、常に金利を見直したり、繰り上げ返済をうまく組み合わせるなど、知識と工夫次第で購入可能な時期は広がります。
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