コスモ建設の黒田です。いつも記事を見てくださってありがとうございます。
札幌の土地はここ数年で値上がりし続けていると言われています。
家を建てる資金計画を考える際に、もっとも重要なのは土地の価格。
今回は、札幌の地価がどのくらい上昇しているのか? その理由や今後いつまで上がり続けるのか? など、札幌の不動産を購入するタイミングを考えるうえで参考になる「最近の地価の動向」についてお話します。
札幌の地価が上がっている理由
平成31年地価公示を調べてみると、札幌市の住宅地の地価は前年を上回っており、特に地下鉄南北線の各駅から徒歩圏を中心に人気が高いことがわかります。
また、商業地においても、中心部の都市再開発や外国人観光客の増加にともない、店舗やホテル、オフィスビルが多く立て直され、地価そのものが高騰しました。
それと連動して近隣に通勤する人や都市部に住みたい方のための賃貸・分譲マンション用地などの需要が年々急増しています。
そして、日銀による通称「異次元緩和政策」が始まった2013年以降から金利が大きく低下し、住宅ローンを利用する場合の総支払額が抑えられ、住宅需要・供給数が高まったことも大きな要因だと考えられます。
同じ返済額でより高額の物件の購入が可能になったことで、都心部や駅沿線のエリア、大規模な新興住宅地などの人気エリアに需要が集中し、結果として土地高騰が進んだ、というのが近年における札幌の地価の動向です。
どのくらいの期間でどの程度上がっている?
札幌市の土地価格の上昇が本格化してきたのは平成27年以降で、ちょうど外国人観光客が大きく増加してきた頃です。
自然景観やグルメ、冬のレジャーなどを求めて北海道を訪れる外国人観光客の数は年々過去最多を更新しており、その影響で北海道全体の地価が上昇。
札幌市の地価動向は、住宅地が平成30年2.3%→平成31年4.0%、商業地は平成30年7.4%→平成31年8.8%という上昇変動率になっており、住宅地の公示地価はこの5年間で11.2%も上昇しています。
参考:平成31年地価公示概要(札幌市地価動向)
どのエリアの地価が上がっているのか?
観光客の増加や札幌への人口流入によって、特に札幌中心部における商業地の上昇が続いています。また、創成東~苗穂エリアも北海道新幹線の延伸によるホームの延長に伴い、分譲・賃貸マンションが立ち並んだ影響で少しずつ地価が上昇しています。
区ごとにみると中央区や豊平区で上昇率が高く、厚別区や白石区なども前年以上に上昇幅が広がっているのが特徴。
また、この5年間での人口の増加が多い中央区をはじめ、豊平区、北区、東区のそれぞれ地下鉄・JR沿線、新興住宅地などで特に地価が上がっていることから、地価の上昇と生活圏の移り変わりは密接な関係があるといえそうですね。
地価が下がった地域もある
中央区を中心に上昇率が高い以降が見られますが、ではなぜ中心部しか上がらないのでしょうか。
札幌市全体では地価が上昇していますが、一部下がっているエリアもあります。
中央区を中心とした上昇率の高さに比べ、郊外や地下鉄・JR駅から遠いエリアでは安くなっており、南区の石山や藤野、北区の篠路、西区の平和、白石区の米里などの、交通の便があまり良くないエリアの地価は下落傾向にあるようです。
JRや地下鉄で通勤している人にとっては、駅近の物件こそが大きな購入条件のひとつになるので、家を購入する人が少ない郊外の地価は必然的に安くなってしまいます。
また、平成30年に発生した北海道胆振東部地震による液状化や道路陥没の被害で、清田区などの一部で地価が下落した地域もあるようです。
札幌の土地、今後はどうなる?
外国人観光客の増加で景気の安定している札幌市。
ここ5年間連続で上昇している地価は、消費税率の引き上げや東京オリンピックの開催に向けて、今後さら上がっていくと予想されています。
ただし、日銀の異次元緩和政策で生まれたこの超低金利は、これ以上下がりにくい水準にきています。
もし家を買おうと思っているのならば地価が下がるのを待つよりも、再度金利が上がりはじめる前の、今のうちがチャンスかもしれません。
この記事のポイント
外国人観光客の増加で、札幌の土地の価格は上昇しています。
郊外の一部のエリアは下落・停滞しているところもありますが、中心部や地下鉄・JR沿線の人気エリアは今後も土地価格の上昇は続きそうです。
値上がりしても、その分金利が下がったことで買い手がついてきたこともその要因のひとつ。
家のご購入が決まっているのであれば、金利が安定している今のうちに積極的に土地探しをするのが良いかもしれませんよ!
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