コスモ建設の森岡です。いつも記事を見てくださってありがとうございます。
注文住宅を建てる際に、必ず現金で支払う費用があることを知っていますか?
家を買う際には、土地や建物の代金以外にさまざまな諸費用がかかります。
諸費用の中には現金で支払う必要があるものがあり、ある程度の現金を用意しておかなければいけません。
予想外の現金が必要で後で困ってしまわないように、どんな費用にどれくらいの現金が必要なのか知っておきたいですよね。
今回は、注文住宅を建てる際にかかる費用のうち、現金で支払わなければならない費用はどのくらいあるのかを徹底解説!
予算を立てる際の参考にしてくださいね。
注文住宅にかかる現金で支払うべき費用とは?いくら必要?
注文住宅を建てる際の総費用のうち、手数料や税金などの諸費用は現金で支払わなければなりません。
注文住宅の場合は、土地建物の合計金額の10%前後と、諸費用分が目安とされています。
※住宅ローンを利用する金融機関により変わります。詳しくは当社スタッフまでお尋ねください。
※注文住宅を建てる際の総額や内訳については「注文住宅の費用、総額や内訳をチェック!抑えるポイントもある?」にて詳しくご紹介していますので、参考にしてください!
それでは、現金で支払う諸費用にはどのような費用があるのか詳しく見ていきましょう。
注文住宅を建てる際に現金の用意が必要な費用
注文住宅を新築する際に現金が必要になる主な費用として、以下のようなものが挙げられます。
- 手付金:土地や建物の売買契約時に売主に支払うお金
- 印紙代:土地購入の売買契約書、建物の建設工事請負契約書に貼る印紙代
- 登記費用:所有権の移転登記手続きを行う際にかかる登録免許税
- 建物確認申請費用:必要書類が法的に問題ないか確認する「確認申請」費用
- 土地の調査費用:地盤調査や測量などを行う場合にかかる費用
- 仲介手数料:仲介を行った不動産会社に支払う手数料
- 不動産取得税:不動産を取得した際に一度だけかかる税金
- 固定資産税・都市計画税:土地や家屋の所有に際してかかる税金
それぞれ、金額の目安も一緒にご紹介していきましょう。
手付金
土地の手付金の相場は土地価格の10%、建物の手付金の相場は約10%が一般的です。
引き渡しまでの間に買主の都合で契約を辞退する場合は返金されません。
印紙代
土地購入の売買契約書・建物の建設工事請負契約書に貼る印紙代は、令和6年3月31日までに作成される分は税率の軽減措置が適応され、例えば契約金額が500万円超〜1,000万円以下の場合で1万円のところ5,000円、1,000万円超〜5,000万円以下の場合で1万円になっています。
国税庁の「不動産売買契約書の印紙税の軽減措置」「建設工事請負契約書の印紙税の軽減措置」のページもチェックしてみてください。
登記費用
登記費用は登録免許税と司法書士報酬代金です。
登録免許税は土地の場合「固定資産税評価額×2%」、建物を新築する場合「固定資産税評価額×0.4%」で算出できます。
※軽減税率もあるため、国税庁の登録免許税の税額表も確認しましょう
司法書士の報酬は3万円〜10万円前後が相場です。
建築確認申請費用
建築物を建てる時には、原則必要です。
建築確認申請費用は設計図面などの必要書類を自治体に提出し、法的に問題がないかの確認申請を行うもので、相場は30万円〜50万円程度になります。
土地の調査費用
これについては、必ずしも必要というわけではありません。
土地の調査費用は、境界確認書などがなく境界が確認できない場合の測量や、売却トラブルを防ぐために行う地盤調査などでかかります。
売却の際に必要になるのは確定測量であることが多く、40~50万円程度が必要です(※官有地と接している場合は60~80万円程度)
地盤調査は一般住宅の敷地面積で、1番リーズナブルなスウェーデン式サウンディング試験で行うなら10万円前後が目安です。
仲介手数料
土地を仲介してくれた不動産会社などに支払う手数料なので、直接個人の売主から購入した場合はかかりません。
仲介手数料は高額になりすぎないよう、以下のように上限が定められています。
※速算式での求め方です
売買価格200万円以下の場合:売買価格×5%+消費税
売買価格200万超400万以下の場合:(売買価格×4%+2万円)+消費税
売買価格400万超の場合:(売買価格×3%+6万円)+消費税
例えば、1,000万円の土地だと400万円超なので、仲介手数料は396,000円が上限となります。
不動産取得税
不動産取得税は、土地や建物を取得・新築するときにかかる税金。
引き渡しの半年から1年半後に都道府県から納税通知書が送られます。
課税評価額が2分の1となる軽減措置があり、令和6年3月31日まで期限が延長されています。
固定資産税・都市計画税
固定資産税や都市計画税は「その年の1月1日現在に所有している者」が支払います。
そのため住宅の完成前であれば、まずは土地のみの支払いが必要です。
土地の決済日に合わせて、日割りで買主が売主に支払います。
固定資産税は「課税標準額(固定資産評価額)×標準税率1.4%」、都市計画税は「課税標準額(固定資産評価額)×標準税率0.3%」で算出され、3年に1度評価額が見直されます。
ただし標準税率であるため、市町村によってはこれより高い場合や低い場合もあるのと、都市計画税については市街化区域に建設された住宅の場合に限られます。
評価額や支払うタイミングによって、数万円〜数十万円と金額の幅が広いため、土地購入のタイミングを考えると良いかもしれません。
住宅ローンでかかる費用
- 保証料:保証会社に支払う費用
- 火災保険料
- 登記費用:抵当権設定登記の登録免許税、司法書士への報酬
- 事務手数料:融資に係る手数料
保証料については地方銀行やメガバンクで支払うことが多く、フラット35やネット銀行でかからないことが多いです。
相場としては借入金額の2%ほどと考えておくと良いでしょう。
住宅ローンを組むとき火災保険は必須となることがほとんどですが、月払いや年払いにするケースと、契約期間に応じた保険料を一括で支払うケースがあります。
相場は契約期間や構造によって異なるため、支払い方も含めて相談しておきましょう。
また、住宅ローンを利用して不動産を取得した際に抵当権設定登記を行いますが、住宅ローンの借入額✕0.4%の登録免許税額(令和6年3月31日までに行った場合は0.1%に引き下げ)を支払います。
司法書士へ依頼をする場合、5〜10万円が相場です。
事務手数料は金融機関によって異なるため、事前に確認しましょう。
その他の費用
- 引越し費用
- 家具家電費用
- 建築現場への差し入れ
- 近隣への挨拶費用
- 外構工事
- 地鎮祭・上棟式にかかる費用
引越し代は20万円程度、家具家電には100万円程度の予算が多いようです。
近隣挨拶費用や建築現場への差し入れの費用も考えておくと良いですね。
外構工事費は駐車場や庭、門扉などの家の外の工事のことで、建設費用の10%ほどが目安です。
建築を開始する前に行う「地鎮祭」にかかる費用は10万円程度、柱や梁が組み上がった日に行う「上棟式」では10万円前後必要でしょう。
注文住宅で現金が必要になるタイミングも確認!
注文住宅を建設中のいろいろなタイミングで現金の支払いが必要となります。
現金が必要となるタイミングは、以下の通りです。
【土地の売買契約時】
手付金、売買契約書の印紙代、仲介手数料
↓
【土地引き渡し時】
登記費用、ローン借入費用、固定資産税・都市計画税(タイミングによる)
↓
【建設工事請負契約の前後】
土地の調査費(必要な場合)、建設工事請負契約書の印紙代、建築確認申請費用
↓
【着工時】
地鎮祭費用、近隣挨拶費用
↓
【上棟時】
上棟式費用
↓
【住宅ローン契約時】
登記費用
↓
【引き渡し】登記費用、ローン借入費用
↓
【引き渡し後】引越し費用、家具家電費用、不動産取得税、固定資産税・都市計画税
現金が必要になるタイミングは、主にこのような流れです。
支払いのスケジュールを確認して、このタイミングに合わせて現金が用意できるよう計画しましょう。
注文住宅費用を現金で支払う際に注意すべきポイント
注文住宅を建てるときは、土地と建物の価格だけではなく、諸費用を含めた現金での支払いも良く考えて資金計画を立てることが大切です。
どこまでが住宅ローンに含まれて、どのくらい現金が必要か建築業者や不動産会社にも確認してみましょう。
外構工事費や地盤改良工事など、想定していなかった費用がかかり、現金負担が追加で発生してしまう可能性もあるため、細かく確認が必要です。
また、住宅が完成して住宅ローンが実行されるまでの間に必要になる資金を一時的に融資する「つなぎ融資」でも注意点があります。
資金は土地取得資金や建物建築資金に限られるなどの制限があるため、現金で支払わなくてはいけない諸費用には対応していないことを覚えておきましょう。
注文住宅の現金支払いの金額を抑える方法はある?
注文住宅購入時の諸費用は、現金で準備するには大きな費用になるため大変です。
現金で支払わなければならない諸費用を抑えるには、以下のような方法があります。
諸費用を住宅ローンに組み込む
ローン会社によっては、諸費用を住宅ローンに含めることができる場合もあります。
可能であれば、まとまった現金を用意する負担が少し軽減できるでしょう。
しかし、借入金が増える分、利息も増えてしまう可能性があるので、しっかりと考えて申し込む必要はあります。
登記手続きを自分で行う
登記手続きは司法書士に依頼しなくても自分で手続きをすることができます。
その場合は、司法書士への手数料をそのまま節約することができます。
しかし手続きは専門用語も多く、理解しづらい書類もたくさん出てくるので、不動産に関する知識が少しでもある人でないと難しく感じるかもしれません。
法務局に何度か足を運ばなければならないので、時間も手間もかかるでしょう。
そういうときは、少しでも手数料の安い司法書士を探す方法もあります。
相見積もりを取って価格交渉すると、節約ができるかもしれません。
仲介手数料を削減する
土地は注文住宅を建てるハウスメーカーから購入することにより、仲介手数料を無くすことができます。
ハウスメーカーが土地を探してくれたり、住宅とセットで販売されているケースも多いので、注文住宅を建てるハウスメーカーから土地を購入することをおすすめします。
仲介手数料は大きな金額なので、削減されるとかなり余裕が持てるでしょう。
この記事のポイント
注文住宅を建てるときは、土地と建物の価格だけではなく、現金で支払う諸費用も考えて資金計画を立てることがとても大切です。
注文住宅の場合は、土地建物の合計金額の10%前後が諸費用の目安とされています。
土地購入時・建物建築時それぞれにかかる費用、住宅ローンを組む際にかかる費用があり、
主に手付金や印紙代、仲介手数料、登記費用、税金などがあります。
現金が必要になるタイミングと合わせて覚えておくと安心でしょう。
現金の支払いを抑える方法も参考にして、予算に合った資金の計画ができると良いですね!
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