コスモ建設の方川です。いつも記事を見てくださってありがとうございます。
住宅の購入を検討する時に、まず考えるのが住宅ローンのことではないでしょうか。
「自分がいくら借りられるのか?」「毎月の返済額はどのくらいか?」「どんな金利タイプを選べば良いのか?」さまざまな疑問が出てくることでしょう。
住宅ローンを決めるうえで、金利はとても重要なポイントのひとつです。
しかし、実は金利だけでなく、諸費用や金利上昇リスクなど、金利以外の条件について知っておくことも必要といえます。
今回は「そもそも金利とは何なのか」という基本や、住宅ローンの主な金利タイプの違いやメリット・デメリットなどをお話ししたいと思います。
そのほか、返済方法の種類と特徴、金利タイプを選ぶポイントや注意点もわかりやすく解説しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
住宅ローンの金利とは?わかりやすく解説!
金利とは、お金を借りた際に、借入金額に加えて支払う利息の割合のことです。
住宅ローンを契約したら、借入金額(ローン元金)に利息を足した合計金額を、契約した年数で返済していくことになります。
一般的には住宅ローンの金利は年率で「%」で示されます。
住宅ローンの金利には「変動金利タイプ」「全期間固定金利タイプ」「固定金利期間選択型タイプ」などの種類があり、契約する金融機関や返済期間によっても割合は変動します。
住宅ローンの金利を決定するのは各金融機関です。
上限こそ法律で一律に定められているものの、それぞれの金融機関ごとに金利の条件は違います。
ただ、あまり高い利率で貸付を行うと貸付の申し込み自体が減ってしまうので、おおむね各金融機関で似たようなプランが展開されています。
なお、日本銀行は「政策金利」に基づいた金利で各金融機関に貸付を行いますが、現在(2022年11月26日時点)は景気を刺激するために超低金利が設定されています。
その結果、各社の住宅ローン自体も比較的安定した低金利で展開されているため、住宅ローンの借り入れをしやすい状況となっています。
住宅ローンの金利タイプの種類と特徴
金利には、大きく分けて「変動金利タイプ」「全期間固定金利タイプ」「固定金利期間選択タイプ」の3種類があります。
これらの金利には、それぞれメリット・デメリットがあります。
特徴を理解して、返済計画やライフプランにあった金利タイプを選びましょう。
変動金利タイプとは?
変動金利とは、返済期間中も金利が変動し、返済額が増減する可能性があるタイプのこと。
返済途中に定期的に金利が見直され、タイミングは半年ごとになります。
ただし元利均等返済のローンでは「5年ルール」という制度によって返済額の変更が5年ごとに行われます。
変更されたら、次の見直しまでは金利が変動しても1月あたりの返済額は変わりません。
また、月々の返済額が大きく跳ね上がらないようにするために「125%ルール」という制度もあります。
これは、金利の見直し後の返済額が高くなったとしても、前回の125%を上限とするというものです。
変動金利タイプのメリット・デメリット
変動金利のメリットは、固定型に比べて契約時の金利が低く設定されていることや、金融情勢の変化で金利が下がれば返済額も減少するということ。
そのため、比較的短期間で返済プランを組める場合や、金利が上昇する前に繰上返済の可能性が高い場合は、変動金利を選択すると総支払額を抑えられる傾向にあります。
ただし、金利が上がれば返済額は増えますし、そのぶん借入時に総返済額がはっきりしないというデメリットがあります。
特に変動金利+元利均等返済にする場合、返済途中で金利が上昇すると総返済額が大幅に増え、払うべき利息が返済額を上回る未払利息が発生する可能性もあるので注意が必要です。
なお、契約当初は変動金利で契約して月々の支払額を抑え、支払額を増やせるようになった段階で固定金利に移行するという選択肢もあります。
この場合、変動金利以上に固定金利の相場は、経済や金融の動向を受けやすい傾向にあるという点を考慮しておきましょう。
いざ固定金利に変更して、支払額を増やす契約をしたいとなった時点では、最初から固定金利で契約していたほうが金利が低かった…という現象になる可能性もあります。
なるべく金利が安定している段階で、適切な利息の組み換えができるのが理想ですね。
全期間固定金利タイプとは?
固定金利タイプは、借り入れ当初から完済まで金利が変わりません。
全期間固定金利タイプは、10年国債を指標に金利が決まっています。
10年国債とは、国が発行する満期10年の債券のこと。
他の国債よりも、国内外の経済状況や金融政策の影響と直結し、景気が良くなる時は金利が上昇し、景気が悪くなれば金利が下落します。
この国債の「流通利回り」が全期間固定金利タイプの金利決定に連動しているのです。
もちろん、最初から固定金利のみで契約するのであれば、契約時の金利のみをチェックすれば良いでしょう。
しかし、変動金利と固定金利を併用する場合は、国債の動向(経済や金融の影響がどのくらいあるか)による固定金利の変動幅を視野に入れて契約する必要があります。
全期間固定金利タイプのメリット・デメリット
メリットはもちろん、金利が変動しないので返済額が確定しており、計画的な返済ができること。
もし返済期間中に金利が上昇しても、返済額には影響がありません。
そのぶん金利変動が起きた際の銀行側のリスクを考慮して、初期の金利設定は変動金利と比べ高めになっているのがデメリットといえます。
なお、全期間固定金利タイプの代表的な住宅ローンに「フラット35」があります。
「フラット35」は返済期間が最長で35年間と長く設定できるので、月々の負担を小さくできるのが特徴です。
固定金利期間選択タイプとは?
3年固定、5年固定、10年固定など、任意の一定期間は固定金利が適用され、金融機関によっても異なりますが、固定期間が長くなるほど金利が高くなることが多いです。
固定金利期間選択タイプのメリット・デメリット
メリットは、固定金利期間中は計画的に返済でき、その後金利が下がれば変動金利に変えて返済額を減少させることもできるので、各タイプの良いとこどりができる点。
ただし、金利が上昇した場合には返済額は増加します。
また、固定期間が終わった際に金利上昇した場合の返済額の上限設定がなされていないということも大きなデメリットです。
お得に返済するには?住宅ローンの返済方法の種類と特徴
住宅ローンの返済方法には「元利均等返済」と「元金均等返済」の2種類があります。
元利均等返済では月々の返済額が一定で、元金均等返済では返済するほど月々の返済額が減っていくのが特徴です。
では、より詳しくチェックしていきましょう。
元利均等返済
住宅ローンでは借入金額(元金)と利息の合計金額を返済していきます。
返済期間中は、返済当初は利息を支払う割合が高く、返済が進むにつれて利息の割合が少なくなるというように、元金と利息の割合は変化します。
しかし元利均等返済では、元金と利息の割合に関わらず月々の返済額は一定になります。
返済計画を立てやすいこともあって、多くの方は元利均等返済を選びますが、元金均等返済よりも返済総額が多くなってしまうという特徴もあるため注意が必要です。
元金均等返済
元金均等返済では、毎月一定の元金と、元金の残高に応じた利息の合計金額を支払います。
元金の残高が減るほど利息も少なくなっていくので、月々の返済額は少しずつ減りますよ。
元金均等返済のほうが元金が減るペースが早いため、返済総額が少なくなるのがメリットです。
ただ、デメリットとして返済当初の負担が大きいことや、5年ルールや125%ルールがないため、月々の返済額が多くなる可能性もあることなどが挙げられます。
元利均等返済と元金均等返済、どちらのほうがメリットが大きくなるかは一概にはいえないため、返済方法を選ぶ際には返済総額の差をしっかり計算するなどして比較しましょう。
住宅ローンの金利タイプを選ぶ時のポイントや注意点
住宅ローンの金利タイプには種類があることをご紹介しましたが、いざ選ぶとなると、どれを選んだら良いか悩んでしまう人も多いでしょう。
ここでは金利タイプを選ぶ際に押さえておきたいポイントや、注意点についてお話ししていきます。
返済総額をシミュレーションして比較しよう
金利タイプや返済方法によって返済総額が変わることはご紹介しましたが、それぞれの金利タイプや返済方法を選ぶと返済総額にどのくらいの差が出るのか、まずはシミュレーションしてみましょう。
変動金利タイプでシミュレーションをする場合、将来の金利がどうなるのかが気になるところです。
現在は低金利状態が続いていますが、正直なところそれがいつまで続くのかは容易には予測がつきません。
仮に返済期間を30年と考えた場合、その間の経済情勢や金融市場は確実に変動しますので、現在よりも金利が上昇することもあれば、また下降する可能性もあるでしょう。
途中で金利が変動したらどのくらい返済額に幅があるのかも、チェックしておくことが大切です。
また、シミュレーションの際には、住宅ローン控除やすまい給付金などの制度も考慮しておきましょう。
住宅ローン控除では契約者の所得税や住民税が軽減されるため、大きく節税できることも。
なお、住宅ローンを利用するには銀行などの金融機関がおこなう審査が必要になります。
住宅ローン審査に通らない場合の理由や、審査の基準については「住宅ローン審査に通らない理由とは?審査基準や通らない場合の対処法」で詳しくご紹介していますので、あわせてご覧ください。
手数料や諸費用にも注目しよう
住宅ローンを比較する際は、返済総額だけでなく融資手数料やローン保証料などの諸費用も考慮に入れておくことが大切です。
諸費用は金融機関や商品によって異なるため、確認しましょう。
金利が低い住宅ローンを選んだのに、諸費用が高額な商品だったので総額が割高になった…ということもあります。
月々の返済額だけでなく、諸費用も計算に入れておきましょう。
今後のライフプランにあわせて選ぼう
変動金利タイプか固定金利タイプかを選ぶ際には、将来的に金利が上昇した場合にどの程度対応できそうかを見極める必要があるでしょう。
ポイントになるのが、今後のライフプランです。
夫婦共働きをずっと続ける予定かどうか、子どもなど今後の家族構成はどうなりそうか、将来住み替えをする可能性があるかなどをしっかり話し合っておきましょう。
教育費など、これから住宅以外にもまとまった金額が必要になりそうであれば、返済総額が高くなっても返済計画を立てやすい固定金利タイプのほうが安心できるかもしれません。
金利上昇のリスクにも対応できる見通しがあれば、金利が低い変動金利タイプを選ぶとお得に返済できるでしょう。
とはいえ、変動金利タイプで契約しても途中で固定金利タイプに変更することは可能です。
どんなライフプランを考えているかを整理し、金利プランを選びましょう。
低金利状態である現在は、一般的に住宅ローンの借入がしやすい大きなチャンスです。
最終的には金利そのものの変動だけでなく、ご自身の支払いプランと金利がどう関係してくるのか、しっかり試算してから契約すると良いでしょう。
この記事のポイント
住宅ローンの金利とは、借入金額に加えて支払う利息の割合のこと。
金利タイプには「変動金利タイプ」「全期間固定金利タイプ」「固定金利期間選択タイプ」の3種類があります。
定期的に金利が見直される「変動金利タイプ」では返済当初の金利が低いことがメリットですが、金利が変動すれば月々の返済額も変わるので返済計画が立てづらいのがデメリットです。
「全期間固定金利タイプ」では金利が一定なので計画的に返済できるメリットがあるものの、返済当初の金利は高めに設定されているのがデメリット。
「固定金利期間選択タイプ」はその名の通り、一定期間は固定金利で、期間終了後に固定金利のままにするか変動金利に変更するかを選択できます。
メリットは、2つのタイプの良いとこどりができる点。
しかし、変動金利タイプの金利上昇リスクがあることや、金利上昇した場合の返済額の上限が設定されないことなどのデメリットがあります。
住宅ローンの金利タイプを選ぶときには、返済総額や手数料などをシミュレーションして比較し、ライフスタイルに合った返済プランを考えてみましょう。
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1984年創業以来、地域に密着した建築会社として北海道の家づくりに取り組んでおり、海道に適したツーバイフォー・ツーバイシックス住宅をご提案しています。
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