こんにちは、コスモ建設です。いつも記事を見てくださってありがとうございます。
雪が降る豪雪地帯では「雪対策」がとても重要になります。
雪国の地域の家づくりは、屋根の工夫によって、冬の期間の冷え込みや大雪などの厳しい環境でも快適に暮らせるかどうかが変わってきます。
今回は「雪対策」のために必要な「屋根」について解説。
豪雪地帯の屋根の特徴や、雪下ろしの手間が最小限となる屋根の種類やシステム、屋根材などをご紹介します。
豪雪地帯の屋根の特徴は「雪を落とす」こと
北海道などの豪雪地帯の屋根の特徴について見ていきましょう。
金属屋根が多い
本州で昔ながらの家といえば瓦屋根というイメージがあるかもしれませんが、北海道などの豪雪地帯では建物の約7割が金属屋根(特にガルバリウム鋼板)を利用しています。
これは、金属が屋根を雪から守るのに適した素材だからです。
雪に強い屋根とは、吸水率が低く、雨漏りしにくい構造であることが重要になります。
吸水率が高い・雨水が入り込みやすい構造だと、屋根の内側に入り込んだ雨水が凍結して、屋根材自体を痛めてしまいます。
しかし、金属屋根は組み合わせることでほぼ密閉されるため、密閉性が高く、雨水が入り込みにくい構造になっているため、豪雪地帯で活躍しています。
金属屋根は雪に強いだけでなくとても軽いので、家の重心が低くなり、地震の揺れに強いという特徴もあります。
また、鉄は溶かすと再び鉄に戻すことができるので、リサイクルして再活用すれば地球に優しい資源として使うこともできます。
雪止めがない
豪雪地帯では屋根の上に1m以上も雪が積もることも珍しくないため、雪の重みで扉や窓の開け閉めができなくなったり、家がつぶれたりしてしまったりする危険性があります。
そのため、雪が屋根の上に積もったままにならないよう、雪が自然に地面に落ちるように、雪止めがない屋根も多いです。
ですが、雪止めがない屋根は雪が滑り落ちやすいため、落雪や雪下ろしが原因の事故が年々多発。
危険をおよぼす可能性があることから、問題視されています。
また、敷地面積の小さい土地に住宅を建てる場合、隣の敷地に落雪するとトラブルになることもあります。
豪雪地帯では、屋根以外にも玄関まわりの雪対策も必要です。
玄関フードは本当に必要?とお悩みの方は、「北海道の玄関フード事情とは。必要なのは北海道だけ?」もご覧ください。
豪雪地帯の屋根は「無落雪屋根」で雪対策!
豪雪地帯の屋根の構造は年々進化しています。
落雪や雪下ろしによる事故の危険性を防ぐために生まれたのが、「無落雪屋根(むらくせつやね)」です。
無落雪屋根はその名のとおり、雪が落ちない屋根のこと。
屋根の上で雪をとかす仕組みになっているので、雪下ろしも不要です。
無落雪屋根は「勾配屋根方式(スノーストッパールーフ)」「フラットルーフ方式」「スノーダクト方式」の3つのタイプに分けることができます。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
勾配屋根方式(スノーストッパールーフ)
勾配屋根方式(こうばいやねほうしき)はスノーストッパールーフとも呼ばれ、傾斜のある普通の屋根に雪止めを取り付けるタイプです。
ハゼ(板金同士の継手で高さがあり雪を止める部分)といわれる雪止め装置が一体となった構造の屋根材を用いることもあります。
勾配屋根は雨漏りの危険性が少なく、雨水が流れ落ちるので屋根の耐久性が高まるのがメリット。
ただし、急勾配だと屋根の角度が高くなり、耐風性が弱まります。
フラットルーフ方式
屋根自体を平らにしたタイプです。
平らにすることにより屋上を物置などに活用でき、メンテナンスも簡単です。
ですが、雨が降った際には雨水を流さず溜めてしまうというデメリットも。
雨漏り防止のためにもしっかりとした防水工事が必要になります。
スノーダクト方式
屋根の中央部分にスノーダクトを設置するタイプです。
ダクトを通して雨水を排水するので、氷柱(つらら)ができにくいのが特徴です。
最近の新築で多いのはこのスノーダクト方式です。
通常の屋根は逆V字型の三角屋根になっていますが、スノーダクト方式は今までの常識を覆し、屋根の中央がくぼんでいるV字型になっています。
積もった雪や氷が太陽光などで溶けると、中央のダクトに向かって流れ込むという仕組みになっています。
ただし、スノーダクト方式は定期的なメンテナンスが欠かせません。
排水口に異物が詰まっていないかなど、年に1回程度はしっかりチェックする必要があります。
豪雪地帯の屋根の雪対策は他にも!
無落雪屋根の他にも、雪対策ができるシステムや屋根材についてご紹介します。
熱で雪をとかす「屋根融雪」
豪雪地帯の雪対策として「屋根融雪」も注目されています。
屋根融雪とは、屋根に直接パイプやヒーターを設置して屋根に積もった雪を、電気や灯油などの熱を使って水に変化させ処理を行うシステムです。
屋根融雪工法の特長は次のとおりです。
また、屋根融雪の種類は3つあります。
- 全面屋根融雪…設置費用や維持費用はその分掛かりますが、全面的に積雪を処理するのが可能
- 部分屋根融雪…積もりやすい谷部分のみを融雪できて低コスト
- 軒先部分屋根融雪…軒先の氷柱対策、落雪防止、すが漏り対策に効果的
光熱費はかかりますが、屋根の形状を変えずに落雪事故などの被害を避けることができます。
豪雪地帯の屋根を選ぶ際には、外観の見た目やコスト、積雪量などの状況も考慮して選びましょう。
雪対策に効果的な屋根材「ガルバリウム鋼板」
ガルバリウム鋼板とは、アルミニウムと亜鉛の合金板に金属メッキを加工したものです。
ガルバリウム鋼板のメリットは、サビに強く高寿命で、非常に薄く軽いので耐震性があること。
錆びにくく耐久性にも優れているので、表面の塗り替えは10年~15年ごとで大丈夫です。
密閉性が高く水が入り込みにくい構造になっているため、雪対策にもぴったりです。
また、最近だと天然石とガルバリルウム鋼板で構成されている商品もあります。
コスモ建設でもこのような素材の、杉板模様が特徴的なコロナルーフを推奨しています。
表面の天然石ストーンチップの凹凸が雪を止め、急勾配の屋根でも落雪しにくくします。
雪止め金具同等の効果のある屋根材として札幌市建築確認課で認められた屋根材です。
雪止め金具を設置するコストや外観の美観を損なう心配がありません。
世界中で愛され続けているスタンダードなデザインと自然な風合いも魅力。
他の屋根材のようにクラックが発生したり塗装が剥離したりするということはなく、再塗装は不要な優れた屋根材です。
機能性にもデザイン性にもこだわりたい方は、コロナルーフの設置もぜひ検討してみてくださいね。
豪雪地帯は屋根にこだわることで日々の生活が快適に
北海道などの豪雪地帯では、屋根は雪から建物を守るとても重要な役割を果たします。
豪雪地帯の約7割の建物は金属屋根で、雪止めがないのが特徴です。
最近の新築住宅では雪下ろしが必要なく落雪の危険性も低い「無落雪屋根」が主流になっています。
無落雪屋根には勾配屋根方式(スノーストッパールーフ)、フラットルーフ方式、スノーダクト方式の3つのタイプがあります。
無落雪屋根の他にも、屋根融雪を導入したり、屋根材にガルバリウム鋼板を使ったりするなど、豪雪地帯の屋根の雪対策は年々進化しています。
その進化によって少しでも雪との付き合いが楽になれば、長い冬の生活も少しは快適になるかもしれません。
ぜひ、家づくりの参考にしてくださいね。
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