コスモ建設です。いつも記事を見てくださってありがとうございます。
日本にはさまざまな建築方法があります。
日本家屋を長く持たせる日本古来の建築方法や、欧米から技術を学び発展させた建築方法など、住宅を建てる規模や地域、地盤の強さなどによってどの建築方法が向いているかが決まります。
地震の多い日本でこれから住宅を建てるなら、選択肢に入れたいのが「ツーバイフォー工法」の住宅です。
今回は、ツーバイフォー工法について徹底解説!
在来工法との違いや、ツーバイフォー工法のメリットや気をつけたい点についても解説します。
ツーバイフォー工法が北海道の一戸建て建築に向いている理由についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
ツーバイフォー工法と在来工法の違いは?
ツーバイフォー工法は北米発祥の技術で、日本語では「木造枠組壁構法」と呼びます。
日本では明治末期ごろに技術が輸入され、全国に広まりました。
2インチ × 4インチを基軸とした構造用合板を使用し、フレーム構造で建築を行うことからこの名称が使われています。
ちなみに、2インチ × 6インチの場合は、ツーバイシックス工法と呼びます。
ツーバイフォー工法は、もともと使用する合板のパターンが定められているため、比較的経験の浅い職人であっても、一定基準以上の住宅を建てることが可能です。
従来、日本家屋は柱と梁を中心に屋根を支えて住宅を建てる木造軸組工法が主流でした。
この木造軸組工法のことを、一般的に「在来工法」と呼びます。
在来工法は間取りの自由度が高く、ニーズに沿った建築が可能である一方で、大きな柱や梁が壊れてしまうと、耐震等に対する強度が損なわれてしまうというデメリットがあります。
柱と梁の強度に依存する造りのため、職人さんの腕次第で住宅の品質が大きく変化することも珍しくありませんでした。
その点、ツーバイフォー住宅は面構造ですので、柔軟性があり、地震や台風・雪嵐などの外部から受けたダメージを分散させやすい傾向にあります。
ツーバイフォーと在来工法の耐震性はどちらが上?
ツーバイフォー工法のほうが、一般的には在来工法よりも耐震性に優れていると言われていますが、どうしてでしょうか。
そのように言われる主な理由には、以下の2つがあります。
ツーバイフォー工法は、壁、床、天井などの面で建物全体を支える構造です。
そのため、地震時にかかる横揺れの力を壁面全体で受け止め、力を分散して伝えることができ、地震に対して強い構造となっています。
建物全体が箱のような形になっているため、地震の際にゆがみにくく、倒壊リスクを抑えられるという特徴もあります。
さらに、ツーバイフォー工法は壁や床などのパネルが一体化しているため、剛性(剛さ)が上がることから、耐震性が高いです。
一方、在来工法は、以下のような点で、ツーバイフォーよりも耐震性が低くなる可能性があります。
- 力が集中しやすい
- 設計の自由度が高い分、施工品質にバラつきが出やすい
在来工法は柱と梁の構造になるため、接合部に力が集中しやすく、その部分が弱点となることがあります。
また、設計の自由度が高く、設計の意図によっては耐震性が損なわれてしまうこともあります。
ただし、阪神淡路大震災後、2000年の建築基準法改正により、木造戸建て住宅の耐震性は飛躍的に向上しました。
耐震等級は以下のように3つに区分されています。
在来工法においても、耐震性を満たすための明確な基準が設けられたため、耐震設計をきちんと行うことで、地震に強い建物を作ることができます。
ツーバイフォー工法が必ずしも在来工法よりも耐震性が優れているというわけではありません。
しかし、元々の構造が地震に強く、施工にもバラつきが出にくいという点で、ツーバイフォー工法の住宅のほうが耐震性が高い家が多いと言えるでしょう。
気になる耐震性・耐久性については以下のコラムでも詳しく解説しています。
平屋は耐震性が高い?さらに地震に強くするポイントも解説!
ローコスト住宅の耐震・耐久性は?規格住宅の性能ってどう?
ツーバイフォーが北海道に向いている理由とは?
ツーバイフォー工法は先ほどご紹介した通り、北米発祥の建築技術です。
そのため比較的寒い地域で住宅を建てるのに向いています。
実際、新築住宅におけるツーバイフォー工法の都道府県別シェアは「北海道がダントツNo1」といわれています。
北海道で人気が集まるのには次のような理由が挙げられます。
理由①湿度の低さ=強度の高さを維持できる
面で建物の構造を決める「ツーバイフォー工法」では多くの合板を使い強度を上げますが、高温多湿の地域ではこの合板に湿気によるカビや結露が発生しやすいのがネックでした。
本州の一部では、多湿の影響からツーバイフォー住宅が向かない地域もあるほどです。
北海道は本州と比較すると湿度が低い傾向にあり、ツーバイフォーのデメリットの影響を受けにくいのです。
理由②高気密性・高断熱性である
ツーバイフォー住宅は気密性や断熱性が高いのが特徴です。
冬の北海道はご存知の通り、寒くて降雪量も多い地域です。
気密性や断熱性が高い住宅であれば、冬期間の寒さから住宅や住民を守り、室内の暖房の熱も逃がしにくくなります。
理由③工期が短い
ツーバイフォー工法は建設のパターンがある程度定まっており、工期の短縮が期待できます。
北海道では降雪時期がありますので、あまり冬期間にかからないよう住居を建築するのが一般的です。
北海道のハウスメーカー「コスモ建設」のツーバイフォー工法
コスモ建設のツーバイフォー工法・ツーバイシックス工法は、熱を伝えにくい木材を使用。
さらに、床や壁となるパネルとパネルを面で接合します。
パネルの間にすき間なく断熱材を入れることで、高い断熱性と気密性を実現し、熱の損失や居室間の温度差をなくし、一年中快適に過ごせる住宅を実現しています。
また、気になる耐震等級は、最高等級の3。
床・壁・屋根の6面を一体化したモノコック構造で、6つの面で外力を吸収・分散するため、地震や台風時に躯体が変化しにくいのが特長です。
さらに、地震や台風・竜巻などの自然災害による引抜きや揺れを抑制する「新耐震補強NOERS(ノアーズ)」の技術も取り入れています。
ご興味のある方は、気軽にお問い合わせくださいね!
ツーバイフォーのメリットは?デメリットをできるだけ回避するコツも
ツーバイフォー工法のメリットは、北海道に向いているというお話の中でも「高気密性・高断熱性である」「工期が短い」の2点を挙げました。
そのほかにも、ツーバイフォーの構造は地震でゆがみにくい特性があることや、品質が安定しやすいといったメリットがあります。
このように、ツーバイフォー工法は北海道で住居を構えるためのとても便利な工法ですが、実はデメリットも存在します。
デメリットを理解していれば、新築時の設計プランも明確になります。
ぜひチェックしましょう!
注意点①冬期やエゾ梅雨を避けて建築する
ツーバイフォーの木材は面で構成されているため、建築時の湿度や冬の長期にわたる降雪により強度に影響を受けやすいほか、内部結露の原因になります。
回避するには、できるだけ荒天になりやすい時期を避けて建築します。
注意点②新築時の間取り構成は吟味する
ツーバイフォー住宅は壁全面が家の強度を保つ大切なパーツです。
そのため、2世帯住宅への建て増しや間取りのリフォーム、増築を行いづらいのが特徴です。
流行りの間取りや現在のライフスタイルに合った間取りだけを取り入れるのではなく、長く住める間取り・デザインを考慮しましょう。
注意点③信頼できるハウスメーカーに依頼する
ツーバイフォーが本格的に日本で浸透したのは昭和49年(1974年)ごろです。
そのため、街の小さな工務店では対応できないこともあります。
住宅建築を専門にしている「ハウスメーカー」に依頼すると良いでしょう。
この記事のポイント
ツーバイフォー工法は、面で支える構造で高い耐震性が担保されやすいです。
耐震性は建築基準法によって基準が定められているため、必ずしも在来工法よりもツーバイフォー工法のほうが耐震性に優れているとは言えませんが、全体的に見ると耐震性の高い住宅になりやすいと言えます。
ツーバイフォー工法は、耐震性以外にもさまざまな理由から北海道の住宅建築に向いており、さらに住宅が長持ちしやすい傾向にあります。
増築が難しかったり、対応できる業者が限られていたりする点はデメリットですが、建築時に対策をしっかり取ることでカバーできるでしょう。
北海道でツーバイフォー・ツーバイシックスの注文住宅をご検討の方は、北海道で注文住宅を建てるならぜひ
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私たちは1984年創業以来、地域に密着した建築会社として北海道の家づくりに取り組んでいます。
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